水処理・冷却 

水処理機器

全自動軟水機

ボイラを始めとするを利用する工業用機器において、必ず問題と なるのが「水処理」です。水処理を正確に行わないと以下のような 問題が発生します。

  • 不純物の混入
  • 硬度成分のスケール化

これらは機器だけでなく製品にまで影響を及ぼします。この問題を解決するの が水処理機器です。

軟水機

イオン交換樹脂(カチオン[陽イオン]樹脂)を用いて硬度成分(Ca、Mg、Si)の内、 Ca、Mgを除去し、スケール(水垢)化を抑制します。ボイラーやクーリングタ ワー、加湿器等、スケールが問題になる機器には必須です。カチオン樹脂を再 生する為に、定期的な食塩の投入が必要となります。

濾過機

残留塩素・有機物を除去する「活性炭濾過装置」や、「除鉄・除マンガン装 置」、µmレベルの「カートリッジフィルター」等、様々な製品がござい ます。

純水装置

純水を生成する装置には、以下の種類があります。

イオン交換式純水装置
カチオン(陽イオン)交換樹脂・アニオン(陰イオン)交換樹脂を使用
電気再生式純水装置
イオン交換式と異なり、再生工程及び再生用の薬剤が不要
逆浸透膜装置(RO装置)
逆浸透膜を使用し水中の溶解塩類を除去

イオン交換式純水装置にはカートリッジ型のものも存在し、樹脂の再生はメー カーでボンベを引き取って交換するだけで済み、手間が省けます。また、より 純度の高い超純水装置も存在します。

膜脱気装置

中空糸膜によって水中の溶存酸素を除去し、ボイラ用薬品の利用できない食品 加工業等において、クリーンな蒸気を生成する事が可能となります。処理水の 溶存酸素濃度を0.5ppm以下まで抑えられるものもあります。

冷却機器

クーリングタワー

冷却水を循環方式で利用する場合、冷却後の温度が上昇した水を再度冷却する 必要があります。冷却水の設定温度と冷却能力によって、設置機器を選定しま す。

チリングユニット(チラー)

一般的なチラーでは、冷却後の水温を4~25℃程度の間で任意に設定可能です。 冷媒を圧縮し、熱交換器で冷却水と熱交換する方式が普及しています。

クーリングタワー(冷却塔)

循環水を充填剤を通すことで空気と接触させ気化熱によって冷却する装置で、 外気温-3℃程度まで冷却可能です。

ボイラ水処理



蒸気ボイラは、補給水に対する水処理の如何によって、その寿命が大きく左右 されます。主な水処理の内容は下表の通りです。ご利用になるシステムによって 必要な処理は異なりますので、詳しくはご相談下さい。

処理 説明 対応策
軟水化 補給水中の硬度成分(Ca、Mg、Si)の内、Ca、Mgを除去し、スケール(水垢)化を 抑制 全自動軟水機
溶存酸素除去 補給水中の溶存酸素を除去し、サビを防止 膜脱気装置・ボイラ用薬品(脱酸素剤)
pH調整 ボイラに最適なpHに調整し、スケール付着を防止 ボイラ用薬品(清缶剤)
復水処理 弱酸性であるドレン(復水)による配管腐食を防止 ボイラ用薬品(復水処理剤)